着物と母と私

着物の女性

私は着物を、数回しか着たことがありません。それは、卒業式だったり成人式だったり、最低限というかんじです。でも私の母は、結構着ているのではないでしょうか。

最低限はもちろんなのですが、外出のときに着ていたこともあります。自分で着付けが出来るようになりたいということで、習っていたこともあります。今もまだ出来るかは分かりませんが、着付けを頑張っていた母はかっこよかったですね。

着物も、いくつか持っているようです。自分で勝ったとかではなく、私の祖母、つまりは母の母から譲り受けたり、買ってもらったものみたいです。よくよく考えたら着物を譲り受けるというのはまだしも、買ってもらうって凄いなと思ってしまいます。

私は買ってもらわなくて良いですね。今あるものを譲り受ければ十分と思っているのですが、それはそれで着なかったら宝の持ち腐れになってしまいそうなので、そこは考えどころかもしれません。ですがちらっと見せてもらった事があるのですが、素敵なものが揃っていました。

あれをどうにかしてしまうのはもったいないような気持ちもしますが、大切にしてくれる人がいるならという気持ちもあります。とにかくまだ分かりません。今の私は誰かが着ている着物を見て、あの柄好きだなとか個人的には好きじゃないなとか、偉そうに思っている程度です。

だからといって、それをその人に伝えたり意見を言うわけではありません。心の中で思って終わりだったり、母にあの柄はどう思うか訊ねる程度です。

言ってしまえば、そのくらいしか出来ませんね。着物と言っても、母のものしか着たことがないわけですから、そんな私が偉そうに言えることではありません。

分かっているのは、流行の可愛いものよりも、古典柄のほうが好きだということくらいです。母の着物が結構派手で、柄もかなり大きいのですが、気に入っています。私に似合っていると良いのですが、あの派手さですから決して似合ってはいないかもしれません。

とにかく、笑われるくらい似合っていないとかでなければ良いです。ただ、大人になった今でも私は、着物に着せられています。いつか、私が着物を着こなしていると見られたら最高ですし、いつかはそうなりたいと思っています。

母は自然な感じがしますし、着付けの先生からもそう言われたそうです。とは言ってもそこまでしょっちゅうは着ていないのですが、さすがだなと思います。そんな母は、私の憧れです。